イヌイットの石彫狩人

カナダ北部などの氷雪地帯に住む、厚着している狩人の姿が表現されたイヌイットの石彫です。70年代頃のもの。両手におそらく槍か何を持っていたものと思われますが、こちらは欠品しています。

「エスキモー・アート」とも呼ばれており、原住民の狩猟生活や、なじみの深い動物などがモチーフとなっています。

凛とした表情や力強いポーズに、厳しい環境で生きる毅然とした意志や生命力が感じられます。

「ソープストーン」と呼ばれる、比較的柔らかい石のつるっとした質感もいい風合いです。

脚の裏にも穴が開いており、元は台座などに固定されていたのかもしれません。

全体的に薄いスレが見られますが、大きな欠けなどのダメージはありません。

独特な作りで個性豊かなエスキモー・アート。人間味を強く感じさせる所に惹かれます。

素朴で力強く、少しユーモラスな表現が魅力的な、フォークアートです。

古道具