世界のモダンデザインと民芸 日本人の買い物の軌跡
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イギリス チャーチチェア

イギリスの教会で使われていた、1920〜30年代頃のヴィンテージチャーチチェアです。フレームはビーチ材、座面には馬車の車輪などにも使われるほど頑丈なエルム(楡)材が使用されています。飴色に変色した木材の質感がとてもいい雰囲気です。
背もたれに十字架の透かし模様が彫られている、通称「クロスバック」と呼ばれているデザイン。1脚はやや高めのサイズ感となっています。
背には、チャーチチェアに特徴的な聖書を入れるラック付き。
シンプルで簡潔なデザインは、後のモダンデザイン・チェアのベースになったとも言えるでしょう。
背から後脚につながる縦材は曲木により緩やかなラインを描いており、背中に心地よくフィットします。
座面は1枚板を人体に合わせて彫り込んでおり、お尻の当たりが柔らかな印象。
脚は8本の貫で接合されとても丈夫な作りとなっており、左右をつなぐ下の2本の材は荷物置きとしても機能しています。
エルムならではの、座面の少し荒々しい木目がいい表情。
クロス模様もそれぞれ個性があります。
マイナスのビスも時代を感じさせるディテールの一つ。
背が低い物は、前後をつなぐ貫の1本にのみ、装飾が施されています。
座面に細かいスレやアタリが見られ、ブック入れの底板に3角形の切り込みがあります。
背の高いものは、フレームに小キズや色ムラが見られ、座面に乾燥によるクラックが生じていますが、通常使用ではこれ以上は進行しないでしょう。こちらのお値段は少しお安めに。2脚とも緩みなどはなく、しっかりとした状態です。
高い制作技術を持つ職人により安くて良質な椅子が普及したことで、多くの人が教会の集りに参加するようになったとも言われており、文化的な意義や、家具作りの歴史においても普遍的な価値がある椅子です。ダイニングやデスクチェアとして、現在の生活にも馴染むと思います。

イギリス チャーチチェア

サイズ   左 幅345、奥行き510、高さ840、座面高さ430 売約済み
右 幅370、奥行き480、高さ860、座面高さ460売約済み
価格   売約済 ありがとうございました。