デンマーク H.W.Kleinチークチェア

先日にご紹介した、デンマークのBramin工房製、ノルウェー出身のデザイナー、Henry W. Kleinが手掛けたチーク材ダイニングチェアです。60年代のヴィンテージ。座面は茶色のビニールレザーで張り替えています。

学生時代に北欧家具の巨匠、フィン・ユールに師事したKlein氏は、60年代以降にBramin社の主要なデザイナーとして活躍し、Fritz Hansen社にもデザインを提供していました。

無垢材の削り出しによる笠木の、下側の曲線が特徴的。上下ともにテーパーする後脚のシルエットもエレガントな雰囲気です。

笠木は接合部から一度えぐれるように細くなり、中心部分に向かって下側に再度膨む形に。ビジュアル的なポイントだけでなく、しっかり背中を支え、機能的な役割もを果たしています。

ローズウッドと思われる、色味の違う材による両端の3本のラインも印象的。

縦材の接合部を削って細くしてから笠木を差し込み、横から材を入れ込んで固定する、独特の構造によるディテールです。細くなった部分を少しだけ見せるようなデザイン処理は、ビジュアル的にも効果的に作用しているように感じます。

横貫も細く、繊細な印象です。

フレームや脚に細かいスレやアタリが見られますが、目立つダメージはなく全体的に良好なコンディションです。

細部に北欧家具らしい丁寧な作りが伺える椅子。背のラインにはフィン・ユールからの影響も感じられます。未張替えの在庫も1脚ありますので、張り地のオーダーも可能です。よろしければお問い合わせください。

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