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Globe-Wernicke オーク材重ね棚

オーク材が使用された、アメリカGlobe-Wernicke社製のユニット棚です。1900年代初め頃のものと思われます。
同社は1899年にシンシナティのGlobe社がミネアポリスのWernicke社を買収して発足しました。世界で初めて重ねる構造のユニット式キャビネットを製造販売した会社として知られており、イギリスにも工場を持っていたようです。こちらはハカマ、引き出しユニット、フラップ扉ユニット、天板による4段重ねの構成。
天板にもきれいな斑の入った材が使用されています。古いガラスが残っているフラップ扉のユニットは、書棚としてデザインされたものでしょう。
下の引き出しは書類入れ。中に位置を調整できる仕切り板が1枚ずつ付いています。
3杯のうち、左端と中央の引き出しはサイドのアイアンパーツを動かすと前板が倒れる仕組み。右端の引き出しはパーツの不具合により倒れないように固定されています。
ゆらゆらと揺れるガラス。古いものならではの表情を見せてくれます。
引き出しにはネームプレート付き。縦に取り付けられた取っ手はオリジナルで、味わいのあるオーク材にもよく馴染んでいます。
天板中央に“Globe.”とだけ表記が見られます。Wernicke社を買収する前のGlobe社製、という可能性もあるのでしょうか。
天板がやや波打っており、
底板にスキマやシミが生じています。
また、ガラス表面にスレ、
制作過程で出来た気泡が見られます。
他にも全体に細かい打ち込みがあり、
小さな欠けがなども見られ、フラップ扉ユニットのサイドそこ部分の金属パーツが欠品しています。構造的な問題はなく、通常使用に支障はなさそうです。
時代を経た上質な家具が持つ、独特な存在感と佇まいがたいへん魅力的。今でも高く評価されており、ファンも多く存在するGlobe-Wernicke社の家具、木材の選び方などからも質の高さが伺えます。コンパクトな構成ですので、天板に上置き棚などをおいてお使いいただくのも良いと思います。

Globe-Wernicke オーク材重ね棚

サイズ   幅900、奥行き410、高さ970
価格   売約済 ありがとうございました。