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Roberto Matta 銅版画作品

1911年生まれ、チリのサンティアゴ出身のアーティスト Roberto Matta (ロベルト・マッタ) による1971年に描かれた銅版画作品「解放された右腕」です。1995年には高松宮殿下記念世界文化賞を受賞した、日本とも縁の深い作家。
ロベルト・マッタは建築家を目指してサンティアゴの大学に通った後、20世紀を代表する建築家ル・コルビジェのスタジオで働くために、1933年にパリに渡ります。そこでフランス人の詩人であり、芸術運動のシュルレアリスムの創始者でもあったアンドレ・ブルトンをはじめ、サルヴァドール・ダリやルネ・マグリット、マルセル・デュシャンなどの芸術家との交流を深め、自身も画家としてのキャリアをスタートさせました。
マッタは自身の作品を「心象風景」や「心理学的形態学」と呼び、シュルレアリスム的なオートマティスムの手法を用いて、心に浮かんだ光景をそのまま自由に表現しています。
ロボットや宇宙人の様なモチーフが登場するコミカルでSF的な作品も多く残しており、こちら作品もメカニカルな印象のモチーフが特徴的。建築物の構造や、人体の神経組織のような印象の複雑にからんだ形態を4方向に配置し、中央には菱形で囲まれた丸、三角、四角などの幾何学的なモチーフが描かれています。
作品端のエンボス加工もさりげないポイントになっています。
エデイションは55/100。
直筆によるサイン入りです。
額装はベージュのマットに、同系色のナラ無垢材フレームでまとめられています。
作品の上部に色の差異が生じており、
フレームに細かい傷が見られますが、目立つダメージはありません。
建築や家具の作品も残しており、それらを見ることでより複合的に作家の本質を理解し、絵画表現もさらに深く理解できそう。さりげない小品ですが、鑑賞しているとマッタの心の中と会話している様な気持ちになります。マットの色味と相まって落ち着いた雰囲気もあり、自宅の寝室や書斎など、静かに過ごしたい場所にもおすすめです。

Roberto Matta 銅版画作品

サイズ   縦440、横365、厚さ23
価格   売約済 ありがとうございました。