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北川民次 「三人の女とバッタ」

1894年生まれ静岡県出身の洋画家、北川民次の1957年制作のエッチング作品「三人の女とバッタ」です。
バッタは民次が好んで描いたモチーフ。メキシコの一種族が祖先の象徴として祀っていた生物で、大正3年から昭和11年にかけてアメリカとメキシコに滞在した経験が画風に色濃く反映されています。
三人の人物も、おそらく現地の女性がモチーフでしょう。
バッタのモチーフは、ある時は自身の分身として描かれたり、社会風刺の象徴としても描かれていると言われています。
肉筆によるサイン入り。
エディションは91/100、こちらも本人の直筆によるものです。
ゴールド色のフレームで額装済み。
裏面には壁掛け用の紐が付属しています。
1928年に創業した、日本で最も歴史のある洋画商である日動画廊で取り扱われていた作品となります。
フレームに細かい傷が見られ、
作品とマットの境界部分が全体にやや色ヤケしており、左端に薄い斑点状のシミが生じています。
また、表面にもスレがありますが、作品自体に目立つ大きな汚れなどのダメージはありません。
メキシコと日本で美術教育にも熱心であったという民次。日常的なモチーフへの眼差しに彼の人間性が現れていており、シンプルな線描ながらも力強い生命力が込められた作風に惹かれます。

北川民次 「三人の女とバッタ」

サイズ   縦422、横376、厚み20
価格   売約済 ありがとうございました。